■ 自尊心とは
キャンプについては、また後ほどいろいろと伝えていければと思い、ここでは少し子どものことについて少し述べてみたいと思います。子どものことを述べると言いながら、ここではまず、私たち大人のことを語らなければならないでしょう。なぜなら、言い古された言葉ですが、「子どもは大人の鏡」だからです。現在、大人の社会は異常な状況にあると言えます。子どもに対する虐待の増加、さまざまな殺人事件や事故、子どものことを語る以上に、私たち大人が真剣に自らを振り返り、考えなくてはいけないと私は感じています。では、何をどの様に振り返ればいいのでしょうか、その振り返りをするために、重要となるポイントが自尊心だと私は考えます。
自尊心を辞書でひくと、「自分の人格を尊び、誇りをもって卑屈にならないこと」と載っています。では、私たち大人はしっかり自分の人格を把握しているでしょうか。人格を把握していたとして、その人格を尊んでいるのでしょうか。誇りを持ち、卑屈に生きてはいないでしょうか。私たち大人は自尊心を育てて来れたのでしょうか。こんな問いを聞いて耳が痛くなるのは、私だけなのでしょうか。
■ 自尊心獲得の困難な道のり
私はこの自尊心に、私なりの解釈をもたせたいと思っています。それは、自分が尊い存在と思える基礎は、何と言っても家庭にあるということです。人は生まれてすぐに自分を尊いなどと、お釈迦さんでもなければ考えないでしょう。では、どう学び取るのかと言えば、家庭の中で愛されて育つうちに、少しずつ子どもは自分の存在意義や存在価値を学び、結果的に自尊心の確立につながるのだと考えます。それは、単に溺愛すればいいというわけではありません。ここで問題が発生します。それは、仮に自尊心をもてない大人がいたとして、その大人が子どもと接するとしたらどうなるでしょう。妬みやひがみを子どもにぶつけてしまったら、その子どもはどう育つのでしょうか。また、愛されずに育つ子どもは、自分の自尊心を獲得することができるのでしょうか。自分の存在意義や存在価値に気づけず、自分を誇れない子どもは苦しみを抱えて生きることになります。
自尊心についいて述べてきたので、ここで興味深い調査結果を報告しておきます。ユニセフが経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち25カ国について、各種指標を比較しました。その中で子どもの意識に関する項目の中で「孤独を感じる」と答えた日本の15歳の割合は29.8%で、二位のアイスランド(10.3%)以下、フランス(6.4%)や英国(5.4%)などに比べて飛び抜けて高かったのです。孤独を感じると答えたワーストワンの国は、なんと先進国を自負し、物質的な豊かさを誇る我が日本だったのです。結果から30%近く(およそ3人に1人の割合)の子ども達が孤独と感じています。1位と2位の差がなぜこんなにひらきがあるのでしょうか?友達関係の問題もあるでしょうが、見本となる大人の不在こそが問題であるように思います。これは、全ての大人に向けられたメッセージとして、紳士に受け止める必要があると感じます。くどいですが、全ての大人がもう一度自分を見直す、そんな時代になっているのかもしれません。
(副代表 岡安)

